国内男子ゴルフのツアー最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」の最終日が行われ、宮本勝昌プロが6バーディー、1ボギーの「65」で回り、通算9アンダーで優勝。9月の「ANAオープン」に続き今季2勝目、ツアー通算10勝目を果たしました。
このJTカップの結果を受けて、小田孔明プロが国内男子ゴルフの2014年賞金王に輝きました!
2013年シーズンは賞金ランキング4位に終わった小田孔明プロ。
今年はシーズン開幕前から「賞金王」の獲得を宣言して自らにプレッシャーをかけて試合に臨んできました。
特徴的な小田孔明プロのスイング
小田孔明プロのゴルフスタイルといえば、速いテイクバックに豪快な飛距離でしょう。
最近のプロゴルファーのテイクバックといえば、バックスイングはゆっくりと上げ、トップの切り返しからダウンスイングで捻転差を利用してスピードアップするスイングです。
対して小田孔明プロは、バックスイングから速く、アドレスの始動からフォロースルーまでがとてつもなく高速です。
また、下半身は左足に体重移動しているものの、上半身は右足寄りに傾いている独特なスイングフォームをしています。
アマチュアゴルファーがあれほど速いスイングをすると、とても精度の高いショットをすることができないものですが、小田孔明プロはピンそばに落とすショットをビシビシ落としてきます。
2014年シーズンのイーグル獲得数トップは小田孔明プロの10個。
飛距離があり、かつ精度の高いショットを打つ小田孔明プロだからこそのイーグル数ですね。
本人は「見た目に似合わず気が小さい」と言い、マスコミもその部分を報道しますが、気が小さい人が賞金王を取れるはずがありません。
気が小さいことを理解しているからこそ、人には真似できないスイングフォームを確立するまで練習を重ねて、飛距離の出る精度の高いショットを築き上げてきたのでしょう。
小田孔明プロは年齢とともに飛距離が落ちてきたと言いますが、ドライバーの平均飛距離は男子プロの中で9位と、まだまだ飛ばし屋としての実力も健在です。
7月の全英オープンでは予選通過も果たし、海外メジャーでも十分通用することを証明した小田孔明プロ。2015年シーズンも賞金王の連覇と、海外メジャーでの更なる活躍を期待したいですね。
宮本勝昌プロ今季2勝目!
国内男子ゴルフのツアー最終戦は、宮本勝昌プロの今季2勝目で幕を閉じました。
宮本プロは先週優勝した片山晋呉プロと日大時代の同期で、40代で活躍しているプロゴルファーの一人です。
近年は出入りの激しいゴルフが続いていて、2014年シーズンも予選落ちとトップ10を交互に繰り返すなど、あまり安定しないゴルフが続いていました。
9月に4年ぶりのツアー優勝を果たし、続けて最終戦で2勝目を飾ったのですから調子は上向きなのでしょう。宮本プロも来年の活躍に期待できますね。
20代の日本人選手の活躍に期待
2014年ツアーを振り返ると、30代以上のゴルファーと韓国勢の活躍に終始しました。
ベテラン選手の技、強さ。韓国若手選手の勢い、パワーの対決で、見応えのあるツアーでしたが、20代の日本人選手があまりにも目立たなすぎです。
目立って活躍したのは、日本オープンゴルフ選手権競技を優勝した池田勇太プロ。その池田勇太プロも常に優勝争いを演じていたわけではなく、大活躍とは程遠い内容でした。
当ブログで何回も言っていますが、スポーツ業界において「若手選手の活躍」というのは欠かせません。
若手選手が派手に活躍することにより、マスコミにも注目され、今まで興味のなかった人たちにも注目され、業界が盛り上がり競技人口が増えていって、全体的な底上げにつながるのです。
今の国内男子プロゴルフを見ていると、石川遼プロ、松山秀樹プロに続くゴルファーが出てこないのが少し寂しい状況です。
国内男子プロゴルフの2015年ツアーは、20代の日本人選手がもっと活躍して盛り上げて、小田プロ、片山プロ、宮本プロのようなベテラン勢との対決が沢山観られるツアーになるといいですね。