日本人ゴルファーが世界の舞台で戦うということ

2014年10月現在、日本の男子プロゴルファーでは、松山英樹プロと石川遼プロがアメリカPGAツアーに本格参戦しています。

アメリカPGAツアーは世界の一流ゴルファーが集まる舞台ですから、そこのシード権を獲得しツアーに参加できるだけでも凄いことです。

日本のメディアでは、舞台が日本だろうが世界だろうが、上位争いを演じて目立たないと取り上げてもらえません。

一時期は「遼くんブーム」で湧いたメディアの評価も、今ではアメリカPGAツアーで上位につける松山英樹プロに注目しています。
もちろん松山英樹プロも凄いですし、結果が全てのプロの世界で当然と言えば当然なのですが、PGAツアーに参戦していること自体をもっと評価してもいいと思いますけどね。

この「世界の舞台に飛び出す若者」に対し、否定的な人も少なくありません。

・早すぎる
・日本で結果を残してから行け
・活躍できないと思っていた
・日本のツアーが盛り上がらなくなる

等々、言っていることは間違いではないのですが、同じゴルフを嗜むアマチュアゴルファーとしては「もったいないなー」と思ってしまうわけです。

チャンスがあるなら世界を目指すべき

私は趣味でゴルフをやっていますが、スポーツ全般が好きで、MLB(メジャーリーグ)、NBA(バスケット)、NFL(アメフト)などアメリカのスポーツもよく観戦します。

メジャーリーグは、野茂英世さんの挑戦以来、沢山の日本人選手がメジャーの舞台に赴き活躍しています。

最近でこそメジャーリーグへの挑戦は普通になりつつありますが、今でも「日本球界が盛り上がらなくなる」「日本のレベルが下がる」といった声が多いのも事実です。

ですが、果たして本当にそうでしょうか?

野球でもゴルフでも、選手が世界の舞台に挑戦することで日本の盛り上がりがなくなってしまうのであれば、それは関係者の怠慢でしかありません。

有名選手、有力選手の活躍に頼り切ってしまっているからこそ、その選手が抜けると盛り上がらなくなってしまうのです。

有力選手が抜けた後は、今までチャンスに恵まれなった選手にチャンスが巡ってくるということです。

なかなか日の目に当たらなかった、埋もれていた才能の開花する可能性が広がり、ひいては業界全体のレベルアップにつながるはずなのです。

ですので、結果を残そうが残すまいが、チャンスがあればどんどん世界を目指すべきであり、若ければ若い方がよい、というのが私の意見です。
※結果を残したからこそチャンスがあるのだと思いますが

世界の経験を日本に伝える役割

先日、松山英樹プロが公式記者会見で次のように語っていました。

日本に限ってはもっともっと海外に、アメリカ、ヨーロッパに出る選手が増えないといけない。

(海外に出た)何人、何十人の選手が、日本に戻ったときにそれを伝えなくてはいけない。今で言うと、丸山茂樹さんがそういう人。丸山さんのおかげで僕もすごく成長した。

まさにその通りだと思います。
出ていくことへの損失ばかりに気をとられていては、ゴルフ業界も衰退の一途をたどるだけです。

世界が全てとは言いませんが、アメリカやヨーロッパのツアーを経験し、レベルアップの役に立ちそうな部分を日本のゴルファーにフィードバックできる環境・人材がもっと増えることが重要だと思います。

世界がグローバル化する中で、当然、スポーツの世界もグローバル化しています。

私たち観戦する側の目も肥えて、プロアスリートに求めるレベルもより高いものとなってきています。

そうしたときに、日本の若者が世界に飛び立ち活躍し、その経験と技術を日本に伝えることができれば、日本のゴルフレベルももっともっと上達し、日本ゴルフ界も盛り上がると思っています。

そして業界の盛り上がりは、趣味で楽しむアマチュアゴルファーにも良い影響となって表れてくるはずなのです。

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