ゴルフでよく聞かれる「ボールのつかまり」「ボールがつかまる」という言葉。
私は初心者の頃「ボールのつかまり」という言葉がわかりませんでした。
「ボールがつかまると飛距離のでるドロー(フック)系の打球になって、つかまらないと飛距離のでないフェード(スライス)系の打球になる」と思っていましたが、これは「つかまえた結果」であって、つかまるということではありません。
・・・ちょっとわかりにくいですね(^_^;
つかまるとは長くフェースに乗せて押し込めること
つかまるとは「ボールを長くフェース面に乗せて(当てて)押し込むことができること」を言います。
フェースに乗ったボールを長く押し込むことができれば、その分パワーがボールに伝えられて、結果力強い打球が生まれます。これがボールをつかまえるということです。
ボールをつかまえるためにはフェースローテーションが欠かせません。
ゴルフにおいて、正常なスイングプレーンが描くクラブヘッドのスイング軌道は、インから降りてインに上がります。
イン(内側)から入ったクラブフェースに対し、インパクト後ボールは当然アウト(外側)に飛んで行こうとします。
その時にフェースローテーションを使い、ボールがアウト(外側)に逃げないようにすることを「ボールをつかまえる」と言うのです。
ボールがアウト(外側)に逃げないようにつかまえた結果、ボールが長くフェースに乗るので、その分パワーをボールに伝えることができます。
1.つかまらない打球
フェースがそのままなので、ボールがアウト(外側)に逃げてフェースからすぐに離れてしまうためパワーが伝わりません。
2.つかまった打球
フェースローテーションを利用して、アウト(外側)に逃げようとするボールを文字通り「つかまえて」ボールを長くフェースに乗せます。
その結果、ボールにフェースに接地する時間が長く、フェースを押し込んで力を伝えることができます。
上記が「ドライバーショットでボールがつかまる」という状態であり、つかまえた結果、フェースがかぶり気味になり、ドロー系の打球が出やすくなることから「ボールがつかまると飛距離のでるドロー(フック)系の打球になる」と言われるのです。
フェードでもつかまった打球は打てる
女子プロゴルファーの横峯さくらさんは、以前「つかまったフェードを打ちたい」と仰られてました。
若干開き気味のフェースでインパクトを迎え、フェースローテーションを積極的に利用してボールを捕まえてパワーを伝え、ボールが離れる直前もフェースがかぶらないようにして、力強く飛距離のでるフェードを打ちたいということです。
ただ単にボールをつかまえにいくよりも相当な技術を必要としますが、習得できれば「飛んで止まる」打球が打てるのです。
アメリカPGAツアー6勝、2012年と2014年のマスターズを優勝した「ババ・ワトソン」もフェード打ちですが、ドライバー平均飛距離310ヤード以上、飛ぶときはツアー中でも350ヤード以上飛ばすのですから、フェードだから飛ばない、なんてことはないんですね。